少し前の日本のテレビの放送で老後までに2000万円貯めないといけない、そうでなければ一生、働き続ける必要があるとか/ないとか。言うニュースが一時期に話題になりましたよね?
実際に2000万円必要なのかはどうかの話は置いておいて、退職金があれば老後にも余裕ができると思います。
下記によると、大企業に勤めると退職金(平均2000万円)は多いものの、中小企業だと1000万円ていどに収まると言います。当然、勤務の年数にもよると思います。
カナダの仕事に関する法律(労働基準法)を色々な分野にわけて説明をしてきましたが、今回は退職金の法律になります。ちなみに英語だと“”Severance payとなります。
このSeverance payですが、日本の退職金と考えるとかなり違うために勘違いをしてしまうかもしれません。
何故なら会社の都合でリストラなどをしたときを(とりわけ長期の従業員)想定し法整備がされているからです。
ただし、こちらは最低の条件なので会社によると思います。
こちらの記事ではカナダの退職金(法律についての詳細)を記事にて紹介しています。是非参考にしてください。
オンタリオ州で退職金(一時金)が発生する条件とは?
(1)会社が倒産したとき
会社が将来永遠に利益を出せるなら問題はないですが、すべての会社がそうとは限りません。当然、利益が全く出せないとなれば倒産と言うことになります。
そのときには従業員(条件付き)が退職金をもらう権利を得ます。
(2)退職を強く促されたとき
また、会社の都合で退社を強要(リクエストされた)ということになればこのケースでも退職金をもらえる権利が発生します。
(3)過去の52週間に35週間の一時解雇が発生したとき(一時解雇含む)
会社の経営の都合で一時解雇などが発生したときにも該当します。ただし、ここで重要なことは一時解雇の場合には過去の52週間の間の35週間にて就労が全くないというのが条件になっています。
そもそも、一時解雇の場合はカナダ政府から雇用保険である程度のお金がもらえることになりますから、そのような事も考えて作られていると思われます。
上記の(1)(2)(3)にはさらに下記の条件が必要になります
上記の1から3のケースに加えて
雇っている会社が250,0000CAD(世界で)のペイロールを持っている事、または直近の6ヶ月間で従業員が50人以上の会社が何らかのケースでリストラをする場合には該当するようです。
後に書きますが、あなたが原因で仕事を辞めるケースではこれらに該当しませんので覚えておいてください。
退職金の支払額について
カナダの退職金ですが、計算するに当たって4つの事柄を考える必要があります。あなたの現在の時給とあなたのその会社に何年間勤めたのか?さらに働いた年数などです。
- その方の時給
- 1週間の総勤務時間
- 働いた年数(ただし、最低5年間)1年間を1週間と計算する
- ただし、最大で26週間まで
例1 スーザンのケース
例えば、スーザンさんが20年間 勤務した会社を会社の都合でリストラされたケースを想定しましょう。
スーザンさんの時給は$25で20年間勤務となりますから計算式は$25x20週間となります。
また1週間のそう勤務時間が40時間とすると$25x40時間=$1000となり、さらにこれが20週間分(20年の勤務)となり、$20000ドルの退職金がもらえる計算になります。
例2 ボブさんのケース
ボブさんは最古参の従業員で働き始めてから30年間勤務していた会社が、会社の都合で倒産することになりました、そのときの退職金を計算します。時給が$30ドルで週に40時間勤務しているとします。
このケースでは$30x40時間=$1200となり、これが26週間分払われます。上記の(4)にて最大で26週間分である必要があります。
そのために$1200x26週間で31200ドルとなります。たとえ、50年間務めようが、最大で26週間になります。ここがキーですね。
また通常の給料形態ではないセールスの方(コミッション)なども計算方法は違いますが、もちろん対象です。
会社の都合でリストラされたケースでも対象にならないケース
一般的には会社の都合でリストラに合えば、条件を満たしている限り上記の計算方法で長期の従業員は退職金をもらえることになりますが、すべてはありません。ここではいくつかの例外のケースを見て行きます。
従業員が会社から公平な振り替えの条件をもらったのにそれを断った場合。
例えば、会社Aが倒産したものの子会社のBで引き続き雇用を続けるために子会社Bから公平な条件のJOB OFFERをゲットした。これにも関わらずその従業員はこれを拒否したケース。
従業員のストライキによって会社が倒産した場合
こちらはわたし個人も知りませんでしたが、長期のストライキによって会社の経営状態が悪くなった場合ですね。こちらのケースでは“Severance pay”がもらえません。
その仕事がガテン系の仕事で主に工事現場などの仕事の場合(例、ビルのメンテナンスや配水管のメンテナンス)
こちらは一見すると差別にも見える内容ですが、なぜか知りませんが上記のような職種には“Severance pay”は適用外という事のようです。
あなたの仕事のパフォーマンスなどが低くてリストラにあったケース。
他にも何か会社の規約違反などでの懲戒免職処分のケースもSeverance pay”がもらえません。
まとめ
と言うことで、Severance pay”について詳細をまとめてきました。Severance payが日本の退職金とは違う事やその計算方法並びに条件について書いてきましたね。ぜひ、参考にしてください。
いつもとおり、詳細は下記に書いてありますので、リファレンスをご覧ください。
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